関数の概要
wp_enqueue_script()
は、WordPressでJavaScriptファイルをキューに登録し、テーマやプラグイン内で正しく読み込むための関数です。この関数を使用することで、依存関係を管理し、スクリプトの読み込み順序を制御することができます。これにより、サイトのパフォーマンスを最適化し、スクリプトの競合を防ぐことができます。
パラメータの説明
wp_enqueue_script()
関数は6つのパラメータを受け取ります。
$handle
(string, 必須): スクリプトの一意の識別子。$src
(string, 必須): スクリプトのURL。URLを指定しない場合、登録済みのスクリプトが使用されます。$deps
(array, オプション): スクリプトの依存関係を示すハンドルの配列。デフォルトは空の配列です。$ver
(string|bool|null, オプション): スクリプトのバージョン番号。デフォルトはfalse
です。バージョン番号を指定しない場合、WordPressのバージョンが使用されます。$in_footer
(bool, オプション):true
の場合、スクリプトをページのフッターに出力します。デフォルトはfalse
(ヘッダーに出力)です。
使用例
以下は、wp_enqueue_script()
関数を使用してJavaScriptファイルをテーマに追加する例です。
<?php
function my_custom_scripts() {
// カスタムスクリプトをキューに登録する
wp_enqueue_script(
'my-custom-script', // ハンドル
get_template_directory_uri() . '/js/custom-script.js', // スクリプトのURL
array('jquery'), // 依存関係(例:jQuery)
'1.0.0', // バージョン番号
true // フッターに出力する
);
}
add_action('wp_enqueue_scripts', 'my_custom_scripts');
?>
依存関係のないスクリプトを追加する例
<?php
function my_simple_script() {
// 依存関係のないシンプルなスクリプトをキューに登録する
wp_enqueue_script(
'simple-script', // ハンドル
get_template_directory_uri() . '/js/simple-script.js', // スクリプトのURL
array(), // 依存関係なし
'1.0.0', // バージョン番号
false // ヘッダーに出力する
);
}
add_action('wp_enqueue_scripts', 'my_simple_script');
?>
外部スクリプト(CDNなど)を追加する例
<?php
function my_cdn_script() {
// CDNから外部スクリプトをキューに登録する
wp_enqueue_script(
'cdn-script', // ハンドル
'https://cdnjs.cloudflare.com/ajax/libs/example/1.0.0/example.min.js', // 外部スクリプトのURL
array(), // 依存関係なし
'1.0.0', // バージョン番号
true // フッターに出力する
);
}
add_action('wp_enqueue_scripts', 'my_cdn_script');
?>
関連する関数
wp_enqueue_style()
: CSSファイルをキューに登録し、読み込みます。wp_register_script()
: スクリプトをキューに登録せずに登録します。wp_register_style()
: スタイルシートをキューに登録せずに登録します。wp_deregister_script()
: キューからスクリプトを解除します。wp_deregister_style()
: キューからスタイルシートを解除します。
使用上の注意
wp_enqueue_script()
関数は、通常、テーマのfunctions.php
ファイルやプラグインファイル内で使用されます。- 依存関係を適切に指定することで、スクリプトの競合や読み込み順序の問題を防ぐことができます。
wp_enqueue_scripts
アクションフックを使用してスクリプトを登録することで、WordPressの適切なタイミングでスクリプトが読み込まれるようにします。